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スクールライフ
2017.06.22.THU
こんにちは!バンタンゲームアカデミーです(^0^)
アニメプロデューサー夏目公一朗様による特別講演会が行われました!
「現在は、ソニー・ミュージックエンタテイメント スーパーバイザー、アニプレックス スーパーバイザー、KADOKAWA映像部門の戦略アドバイザーという肩書きで仕事をしています。経営の責任者として、エグゼグティブプロデューサーとして見たり感じたりしたことをお話できればと思います」
ビジネスプロデューサーと、ラインプロデューサーの違いとは?
「そもそも、アニメの場合、プロデューサーにはふたつのタイプがあります。
ビジネスプロデューサー(製作)は、主要スタッフを決めると同時に制作資金を負担する企業を集めます。出資した会社に還元することが大切で、失敗が続くとプロデューサーとして活躍の幅をせばめることも。作品を企画するのもビジネスプロデューサーで、原作の選定、オリジナルなら原案作り、表現の方向性を定めます。もうひとつは
ラインプロデューサー(制作)です。ラインプロデューサーは作品を企画する立場。スケジュールやクオリティのコントロールを行います」
これまでに携わった作品たちをプレイバック!
それでは、これまでに夏目様が携わってきた作品を、チェックしていきましょう!
2007年『おおきく降りかぶって』
「ひぐちアサさん原作の作品です。どういうタッチの絵にしていくのか、表現の方向性はもちろん、スタッフ決めに神経を注ぎフィニッシュにもっていった作品ですね」
2007年『空の境界』
「残虐なシーンがいっぱいで、また、章ごとに尺が違うのも気になっていました。そもそも、映画館で上映できるのか難しいところでしたが、最終的に賛成をした理由は、原作の強さです。配給も大変でした」
当初は1館のみの上映が、パブリシティに力を入れたことで上映館が広がるという結果に!
2011年『Fate/Grand Order』シリーズ
「Fate/Grand Orderシリーズでは、とにかく同時放映にこだわりました。
今は、ネットで作品の感激や批判を共有する時代。一気に見せなくてはいけないと考え、放送局をしぼり、同時放映の仕掛けをしました」
他にも、ミュージカルにもなった2008年『黒執事』、ファミリーレストランを舞台にした『WORKING』とヒット作が続きますが……。
夏目様「徐々にいい原作がなくなってきていると感じ、オリジナルを手がけることになりました。初めて成功したのが、岡田麿里さん原作および脚本の『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』です。劇場版は64館でのスタートでしたが、ヒットにつぐヒットで90万人以上の方がご覧になりました。そして、2011年アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』も成功した作品のうちのひとつです。オリジナル原作はリスクが非常に高いのですが、どちらも出世作になりました。スタッフたちが力をつけたということもあったと思います」
さらに、『ソードアート・オンライン』、『夏目友人帳』などを、作品や携わったスタッフの歴史を交えて解説。どれも有名作品ばかりですが……
夏目さんはこう断言します。
「ヒットの方程式は……ありません!
ビジネスは生き物です。一言で『アニメ好き』といっても、時代によってファンの嗜好も変わります。時代背景をどう読むかも、プロデューサーの手腕が問われますね。
ただ、根本的に大事なのは『誰に向けて』企画するのか。着眼点や切り口を変えて、自分自身が新しい価値を生み出す努力をずっとしないといけないと思います。
また、自分の長所や弱点、どんな方向にいけばいいかという見極めは早めにしたほうがいいと思います。皆さんには、世界市場で通じるクリエイターであってほしいですね」とエールを送りました!!
***<おまけ>
最後に、質疑応答の様子を少しだけ!
アニメ業界を目指す学生たちにとって、ヒントがいっぱいです♪
Q.10代はお金がないので、資金を回収するには大勢のファンを集めることが必要になると思います。つまり、10代向けのアニメを作るのはチャレンジングですか?
夏目様「確かに、そこだけを目指すと落としてもらえるお金は少ないと思います。ひと作品に2億5千万くらいかかるので、ターゲットを少しでもあげていこうと努力しますね」
Q.声優科の学生なのですが、声優の選定理由があれば教えていただきたいです!
夏目様「指名で選ぶこともあります。有名な声優さんにお願いしたいと思うのはプロデューサーの宿命ではないでしょうか。ただ、音響監督たちと論議しながら決めていくので、役柄のイメージからかけ離れることはありません」
Q,新人監督を雇うときに、どういったところをみるのでしょうか。もし基準があれば教えてください!
夏目様「新人監督といっても、そのスタジオでどういう仕事をしていたかというのが大切です。これまでの仕事が判断材料になります」
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夏目様、お忙しいところ、貴重なお話をありがとうございます!!!
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