この記事のポイント

・高年収を実現するには市場選定と専門スキルの掛け合わせが重要

・セルフブランディングとしてのSNS活用が指名案件につながる

・AI普及により収入の二極化がさらに進むと予想される

イラストレーターを目指すうえで、将来どのくらいの年収を得られるのかは誰もが気になるポイントです。本記事では厚生労働省などの公的データをもとに、イラストレーターの年収の実態を会社員とフリーランスの違いも含めて詳しく解説します。

イラストレーターの平均年収

イラストレーターの平均年収

ここでは、イラストレーターの平均年収について解説します。

会社員として働くイラストレーターの平均年収

デザイン会社やゲーム制作会社に正社員として所属するイラストレーターの平均年収は、厚生労働省が運営するjobtagによると全国平均で約492万円から521万円前後と推計されています。求人サイトのデータでは正社員の平均年収は約360万円から380万円程度、月給は30万円前後が相場です。未経験からのスタートとなる初任給は月給21万円前後が一般的です。

正社員の利点は、毎月一定の固定給や社会保険、各種手当が充実している安定性にあります。大手ゲーム会社に就職できれば、担当作品のヒットに応じた賞与を得られる機会もあり、実績を重ねてアートディレクターなどの管理職に就くことで、年収600万円以上を目指すことも可能です。

フリーランスイラストレーターの年収事情

特定の企業に属さず個人で仕事を請け負うフリーランスは、イラストレーター全体の約88パーセントを占める働き方です。フリーランスの年収は画力や営業力、知名度によって左右されるため、数百万円に満たない駆け出しから1000万円を超える売れっ子まで大きな二極化が進んでいます。

案件仲介サイトによると、安定した活動を行うフリーランスの月額案件単価は約40万円から60万円前後であり、継続受注できれば年収480万円から720万円程度になります。案件は出来高制が多く、アイコン制作で数千円から2万円前後、ライトノベルの挿絵で1万円から3万円前後、ソーシャルゲームの一枚絵で5万円から15万円前後が相場です。指名案件を獲得できるようになれば自ら価格を設定できるため、高年収の実現につながります。

【年齢別】イラストレーターの年収相場

年齢年収目安
~19歳254.7万円
20~24歳367.4万円
25~29歳397.6万円
30~34歳429.4万円
35~39歳483.1万円
40~44歳591.3万円
45~49歳586.7万円
50~54歳639.9万円

【経験年数別】イラストレーターの年収相場

経験年数年収目安
0年275.5万円
1~4年313.3万円
5~9年348万円
10~14年399.3万円
15年以上433万円

※「経験年数別の所定内給与額」を12倍した数値

他職種との年収比較

他職種との年収比較

イラストレーターと一口に言っても、活躍する専門分野によって求められる技術や収入の構造は異なります。厚生労働省の職業情報提供サイトなどを参照した専門分野別の年収水準を整理しました。

専門分野主な仕事内容平均年収・報酬単価の目安
ゲームイラストレーターゲーム内キャラクターやアイテム、背景の作画、世界観のデザイン構築約400万円から1200万円程度(公的データ平均は約579万円)
テクニカルイラストレーター工業製品のマニュアルや設計図をCADや専用ソフトで作画約450万円
アニメーターキャラクターデザインや原画、動画の制作約450万円
一般イラストレーター雑誌や書籍の挿絵、パッケージイラスト、キャラクターデザイン一件あたり約2000円から15万円前後(出来高制)

技術的な専門性や特定業界に特化したスキルを持つ職種ほど、平均年収が高くなる傾向にあります。特にゲーム業界のキャラクターデザイナーや工業分野のテクニカルイラストレーターは専門ツールの操作技術や業界知識が求められるため、高い年収水準が維持されやすい分野です。自分の得意な表現方法やタッチに合わせて早期に専門分野を見極め、戦略的に技術を高めていくことが、将来の高年収獲得につながります。

イラストレーターとして高年収を実現する方法

イラストレーターとして高年収を実現する方法

ここでは、イラストレーターとして高年収を実現する方法について解説します。

ゲームや広告などの業界へアプローチする

効率よく年収を押し上げるためには、活動する市場の選定が重要です。個人向けの安価な依頼に頼るのではなく、予算が潤沢な法人企業、特にゲーム業界や大手企業の広告案件、Webメディアなどへ積極的にアプローチしましょう。ゲームのキャラクターデザインや企業のイメージキャラクター制作は重要度が高いため、一件あたり数万円から数十万円という報酬が設定される傾向にあります。

こうした法人案件を安定して獲得できれば、時間あたりの労働生産性が向上し、年収1000万円クラスへ到達する基盤を築けます。案件獲得には、担当者が起用時のイメージを膨らませられる高品質なポートフォリオが必須です。

専門スキルを掛け合わせて希少価値を高める

デッサン力や彩色技術に加えて、別の関連スキルを掛け合わせることで市場価値は数倍に高まります。需要が高まっている周辺技術としては、二次元イラストを動かすライブツーディーやスリーディーのモデリング技術、動画編集スキル、グラフィックデザインの知識などが挙げられます。

作画からモデリング、プロモーション動画の編集までを一括で請け負えるクリエイターは、外注先を管理する手間を削減できる貴重な存在です。対応幅を広げることで一件あたりの発注単価を引き上げやすくなり、他者と差別化された高単価なプロとして活躍できます。

ソーシャルメディアの積極的な活用

売れっ子イラストレーターは、依頼を待つだけの営業手法をとりません。公式ウェブサイトや各種ソーシャルメディアを効果的に運用し、戦略的なセルフブランディングを徹底しています。作品を定期的に発信し制作プロセスを紹介してファン層を広げることで、インターネット自体が自動営業ツールとして機能するようになります。

知名度が高まれば企業の採用担当者やディレクターの目にとまる可能性が高まり、指名を受けて依頼が舞い込むようになれば、価格競争に巻き込まれることなく希望単価で契約を勝ち取ることが可能です。

イラストレーターに求められるスキル

画像生成AIの普及により、イラストレーター業界の収入の二極化はさらに加速すると予想されます。誰が描いても大差のない簡易的なカットイラストや汎用的な背景の描き起こし、指示通りに着色するだけの単純作業はAIに置き換わりやすく、単価が下落する懸念があります。

一方で、ゼロから新しいコンセプトを設計する独自のキャラクターデザインや、読者の感情を揺さぶるストーリー表現を一枚の絵に込める技術は、人間にしか生み出せない付加価値として残り続けます。単純な作画作業から脱却し、独創的な表現を磨くことが、これからの高年収維持には不可欠です。

作画技術がどれだけ発展しても、発注者であるクライアントは常に何らかのビジネス上の課題を抱えています。これからのイラストレーターに求められるのは、美しい絵を提供する技術だけでなく、丁寧な打ち合わせを通してクライアント自身も自覚していない潜在的なニーズを汲み取る能力です。

ビジネス目的やプロモーションのターゲット層を理解し、視覚的な解決策を提案できるアートディレクションのスキルは人間にしかできない強みとなります。納期の遵守や迅速な連絡対応、修正指示への柔軟な対応というビジネスパーソンとしての信頼性が、長期的な指名案件に直結します。

バンタンゲームアカデミーで学ぶメリット

ここでは、バンタンゲームアカデミーで学ぶメリットをご紹介します。

現役クリエイター講師から学ぶ最先端の技術

バンタンゲームアカデミーの講師は全員が業界の第一線で活躍する現役クリエイターです。企業法人が運営する専門スクールだからこそ、前例主義に縛られず、毎年講師陣を見直し最先端のトレンドや最新のデジタルツールを取り入れています。講師の授業に満足していると答えた学生は96.6パーセントにのぼり、個別の作品添削を通して、商業ベースで通用する画力とオリジナリティを効率的に磨けます。

企業連携カリキュラムと充実した就職・デビューサポート

業界ネットワークを活かし、専任カウンセラーが希望に沿った求人を個別にマッチングします。大手ゲーム企業が来校する作品審査会「スカウト展」では作品を直接アピールでき、在学中の内定や商業デビューの機会も用意されています。企業連携プロジェクトで実践力を養い、高年収の出発点に立てます。

イラストレーターの年収に関するよくある質問

最後に、よくある質問に回答します。

イラストレーターだけで十分に生活していくことは可能ですか?

十分に可能です。厚生労働省の統計でも平均年収は約492万円となっており、全業種平均と同等水準の生活を送れます。需要の高いゲーム業界へアプローチしたり、フリーランスとして高単価案件を継続受注できれば、年収1000万円を超える収入を実現することも可能です。

絵を描くのが好きですが未経験からでも高収入を目指せますか?

実力次第で十分に可能です。イラスト業界は学歴や過去の経歴が不問の実力主義の世界であり、ポートフォリオの質がすべての評価基準となります。基本的なデッサン力や色彩センスを体系的に学び、プロが必要とするスピードや作法を身に付けることで、未経験からでも高い収入を目指せます。とはいえ、早くから経験を積むほうが有利であることは間違いありません。

イラストレーターの活動に役立つおすすめの資格はありますか?

必須の資格はありませんが、アドビ社認定資格やイラストレータークリエイター能力認定試験、フォトショップクリエイター能力認定試験などは役立つ場面もあるでしょう。色彩検定やカラーコーディネーター検定を学ぶと、配色理論に基づいた作品制作にも役立ちます。

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